「〇〇 2.0」というバズワードの下、様々な文化・技術が新しい自体の幕を開けていった時代から、数年が経とうとしています。
しかしこのNkzn、まだこの双方向ウェブの世界に浸透していない文化があると感じ、ここにそれを提唱させていただく所存にございます。
それは、
『贈り物2.0』
です。
贈り物1.0
遥か昔から今日に到るまで、人と人との和を保つための1つの手段として「贈り物」という文化が日本にはあります。
主に時節の贈り物として、お中元、お歳暮を贈るご家庭は、まだまだ多いのではないでしょうか。
どこかのCMではありませんが、「贈って嬉しい、もらって嬉しい」という気持ちが、遠隔の地に住まう、会うことの少ない友人・知人・親戚との定期的な交流になっていたのです。
コミュニケーション2.0
さて、インターネット、携帯メール、SNSが普及したことで、若い世代(雑把には30代以下)の精神的な交流は、住む場所を問わないものになりました。
現実には会ったこともない人が、家族よりも自分のことを知っている、なんてことはザラに起こっているのかも知れません。
「インターネットだけの交流は危険」という意識も、Twitterなどの「現実の活動と極めてリンクしたウェブ」により少しずつ薄れてきているのではないでしょうか。
最早、インターネットにおける人間関係(現実のものと合わせて『ソーシャルグラフ』と呼ぶこともある)は仮想的なものではなく実際に「心の繋がり」として世の中に存在しているのです。
「交流」のパラダイムシフトがもたらしたもの
人と人との繋がりの場が「現実世界」から「現実世界+Web」に拡張されました。
もう既に(少なくとも若い世代では)会うことの少ない知人・友人とコミュニケーションを取るための手段は「贈り物」ではなくなりました。Twitterやmixiを通して繋がることで、日常的に会話を交わすことができるようになったからです。
では、「贈り物」という文化は消え去っても良いのでしょうか。
贈り物2.0
「贈り物」という文化には、定期連絡とは別の側面がありました。
「贈って嬉しい、もらって嬉しい」という気持ち
これは、時代を越えて未だ、我々日本人の心に残るものだと私は信じています。
インターネット上でお世話になったあの人に、日頃の感謝を伝えたい。
もちろん、それが普段から顔を合わせている人相手であっても同じことです。ただ、その対象が少し広がっただけ。
感謝に限らずとも「誰か」に「何か」を贈りたい、という気持ちは大変尊いものです。
問題点と解決策
さて、ここで問題になるのが「贈るのはいいけど、プライバシーとかアレじゃない?」というお話。
宅配便は当然自宅まで届きますから、それを贈る人が知ってしまってはネットの匿名性も何もあったものではありません。
ここで、一つの解決策として「Amazonほしい物リスト」という方法があります。
この「ほしい物リスト」に商品を登録しておくと、誰かが注文して自分のところに贈ってくれるという寸法です。
注文の際、送り先の人の本名くらいはバレてしまうかも知れません。都道府県も表示されそう。
そこさえ気にならなければ、ガンガン登録しておくべきかと思います。
ほしい物リストのメリットとデメリット
- メリット
- 「ほしい物リスト」なので、欲しい物しか届かない。
- 贈る方も「もしかして要らないかな……」などを考えないでよいので気楽
- デメリット
- 送り元に、居住する都道府県がバレる
- たぶん本名もバレる
まとめ
Web2.0が生み出したインターネット上での「人付き合い」にも、「贈り物」文化があってもいいはず。
画面の向こうの友人たちへ、形ある感謝を贈ろう。
贈られて嬉しかったら、他の人に贈ってあげて、嬉しさの輪を広げよう。
Nkznは、「贈り物2.0」を提唱しています。
余談
私のところにはこんな本が届いたことがあります。
Windows® Internals, Fifth Edition (PRO-Developer)
- 作者: Mark E. Russinovich,David A. Solomon,Alex Ionescu
- 出版社/メーカー: Microsoft Press
- 発売日: 2009/06/17
- メディア: ハードカバー
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マジ泣きそうになった。
あまりに嬉しかったので、友人と後輩に1つずつ、贈り物をしました。ルービックキューブとインスタントラーメンだけどねw
この温かい繋がりを広げたいと思って、今回のエントリを書いた次第です。