新潟の Rubyist で集まりましょう! Ruby に興味があるという方もご参加ください!
新潟の Rubyist が集まるイベント : ATND
これね。
「とりあえず新潟って最近Rubyな人の集まりが全然ないよね。どんな人がいるのか知りたいね」ということで id:jewel12 先生が企画してくれました。
普段から「勉強会の本番は懇親会」論を唱える側の僕ですが、今回は本当に飲み会のほうが本番です。
ただ、初心者が多いということで、昼間にギークハウス新潟で初心者向けの「かんたん♪Ruby講習会」が行われました。
内容
- 何故、Rubyを使うのか?
- Rubyの基本的な使い方を写経しながら知る
- 文法とかの話は少なめ
- 他の言語で例えるともっと理解が深まりそうな場面も多々あった
- 知っている言語が少ない人にとってはちょうど良かったかも
- SinatraとHamlでWebプログラミング
- Hamlはインデントで階層構造を表現する
- HamlコードをコンパイルするとHTMLになる素敵言語
- PDF見ながら写経していた俺大勝利
- 出席簿アプリ作りました
始まる前までの僕が持っていたRubyに関する知識
- Matzさんが作った
- 島根がゴリ押ししてる
- RubyVM上で動作する言語
- 全ての値はオブジェクトである
- Javaのboolean, char, byte, short, int, long, float, doubleのようなプリミティブ型は存在しない
- なので「1」のような数値は「数値(1ならInteger)クラスのオブジェクト」であり、「1.to_s」のようなメソッドを持つ
- 実は新潟で一度盛り上がりそうになったけど立ち消えた歴史がある(後述)
- 僕が書いたCorona本*1でお世話になっている達人出版会の高橋さんが会長をやっている日本Rubyの会というのがある。
- RubyKaigi 2011の会期とCorona本の発売日をぶつけちゃって高橋さんには正直スマンカッタと思っている
- 2011年にITコミュニティではなく一般社団法人として再スタートを切ったらしい
勉強会パートでは1つもこの辺の話が出てこなかったので、僕が知っていたRubyの知識は本当にRubyに関するものだったのか不安になりながら過ごしていました。
今、僕がいる会社は新潟産業創造機構(NICO)のお世話になっているわけなんですが、NICOの人から「何年か前に新潟でもRubyの勉強会がちょこちょことあったんだけどね」みたいな話を聞いたことがあって、当時の参加者達はコミュニティ活動もせずにどこへ消えてしまったんだろうという疑問がありました。
ということで、新潟とRubyのキーワードで引っかかる、過去のイベントをピックアップ。
簡単に探してみて出てきたのはこれだけ。多いかどうかはわからないけど、けっして少なくはないと思う。2007年末から2009年初めにかけて、新潟ではRubyのセミナーがそれなりに流行っていた、とは言えそう。
そして調べてみると飲み会にいた「いたさん」が当時のRuby振興にかなり貢献していたのがじわじわ見えてくる。あの人只者じゃないと思ってたけど本当に只者じゃなかった・・・!
いたさんみたいな方がいても続かなかったあたり、やっぱり技術者コミュニティを続けていくのって大変なんだなあ、とも思ったりした。
ということで、漏れがあるかも知れませんが今回のが概ね3年ぶりくらいのパブリックなRubyの勉強会になったようです。
今回の勉強会で分かったこと
- なんか「スクリプト言語的なゆるふわさ」と「Java的なキッチリさ」の間を上手いこと取っている感じの言語なんだなあと思った
- Luaっぽい文法あるなあと何度か思ったり
- 隣の id:aokcub さんは「ここPerlっぽい」と何度か言ってた
- 色んな言語のいいとこもらってきてるんだろうなあ感
- 数値リテラルから直接メソッド叩くの楽しい
- シンタックスシュガーに気をつけないと最悪の場合死に至る
勉強会中の疑問点1
「+記号で文字列結合するって話だけど、数値同士を文字列結合したい場合ってどうすんの?」
PerlやPHPやLuaなどの場合は、加算と文字列結合の演算子を別に用意しているので、この疑問は出てこないんですよね。
my $a = 1;
my $b = 2;
print($a.$b);
print($a+$b);
local a = 1
local b = 2
print(a..b)
print(a+b)
Rubyの場合は、+演算子が文字列同士なら結合、数値同士なら加算と、ハッキリと役割が分けられています。
(今考えるとRubyの場合は普通の「演算子」だと思っていたこと自体が間違っていた*3のですが・・・)
それまで習っていた内容から僕が出した答えはこれ。
a = 1
b = 2
puts "#{a}#{b}"
puts a+b
ダサすぎて死にたくなりました。
まさか天下のRuby様が数値の文字列結合ごときにこんなダッサいソリューションしか用意してないわけないので、 id:jewel12 先生に質問してみました。答えはこれ。
a = 1
b = 2
puts a.to_s + b.to_s
puts a+b
「ダサい版より文字数増えてんじゃん・・・駄目じゃね・・・?」と最初は思ったものでしたが、『数値型もオブジェクト』という文化をまだちゃんと理解しきれていなかった自分を再確認できました。
ちなみにこのあと、飲み会でこの話題になったときに色々と意見を聞いて、ああ、これはこれで正しいんだ、と頷くことになりました。
わかったこと
Rubyは「何」と「何」を+で繋ごうとしているのかを考えることを僕らに強要してくれているのです。
変数に型を指定しない以上、その変数の中身が数値なのか文字列なのか他の何かなのか、実行するまで僕らには分かりません。
例えば、Luaには暗黙の型変換がないので、以下の様なことが起こりえます。(かなりアホな例ですが)
local number1 = 1
local number2 = "two"
print(number1 + number2)
Rubyでも暗黙の型変換は原則行われないらしいので似たようなことは起こりうるのですが、文字列結合専用の演算子を用意しないことで「2つのオペランドが数値同士か文字列同士だと確実にわかっているとき以外の文字列結合では、to_sメソッドで両方のオペランドを文字列にしてから+しろよ」という文化を生み出しているようです。
Rubyよくできてんな。
勉強会中の疑問点2
よく出てくる|hoge|ってなんぞ
こういうコードですね。
5.times do |i|
puts i
end
id:jewel12 先生に「この縦棒で囲まれてる変数って何なん?」と質問したら、なんだか実例を色々と見せていただけましたが、途中でlambdaとか使った実例も出てきて、まあみんな白目でしたよね。*4
lambda { |n| n ** 2 }
最終的には「イテレータの中身を順次受け取る変数」みたいな理解をしましたが、さて、結局勉強会の中ではこの変数を何と呼ぶのか、名前が出てきませんでした。
名前が無いものを覚えるのはちょっと難しいので、名前を探してみましたよっと。
自分で定義したブロック付きメソッドでブロックを呼び出すときに使います。 yield に渡された値はブロック記法において | と | の間にはさまれた 変数(ブロックパラメータ)に代入されます。
メソッド呼び出し(super・ブロック付き・yield
ブロックパラメータというらしいです。
よし、これで覚えやすくなった(気がする)。
その他気づいて調べたこと
Rubyには、演算子扱いされているが実はメソッドだったりする演算子がある
プログラミングの利便のために一部のメソッド呼び出しと制御構造は演算子形 式をとります。Rubyには以下にあげる演算子があります。
演算子式
「Rubyは演算子オーバーロードができる」という話を聞いて、「あれ、それってScalaと同じじゃん? ってことは?」と思ってirbを叩いてみました。
1.+(2)
なるほどできた。
ついでにもう一つ。
1.methods
うん、四則演算の演算子やらなんやらが、メソッドとして定義されているようですね。
このへん、ググっても決定的なのが出て来なかったんだけど、以下の2つのルールがシンタックスシュガーとして設定されていそう。
- 括弧を省略してもよい*5
- a.b(c, d)を a.b c, d と書いてもいいらしい
- 引数がない場合の空括弧()を省略していいのも似たような話かなたぶん
- メソッド呼び出しの際にドット(.)を省略してもよいものもある*6
誰か実際のところどうなのか教えてください。
まとめ
LL言語に手を出すのは1年前のLua以来なので、色々と新鮮な部分もあり、これまで学んできた内容が助けてくれるところもありと、かなり楽しい感じでした。
Haskellと並行になっちゃうけど、Railsか何かに取り組んでみようかなあ。
高橋 征義 後藤 裕蔵
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